着物で初詣に行くには何を着たらいい?
日本の新年といえば、初詣です。
キリリとした冬の空気の中、心新たに成田山にお参りすると、晴れ晴れとした気持ちになったり、身が引き締まったりします。
「来年は、着物を着て初詣に行ってみたい」
「でも、初詣に着るなら、どんな着物がふさわしいのだろう?」
そんな方のために、こちらの記事では、「初詣の着物」におすすめの色や柄、コーディネート、防寒のコツなどについて、ご紹介します。
初詣にふさわしい着物の色や柄とは?
お正月の風景として、よく、振袖を着た女性の写真などを見かけますが、初詣に行くために着るのなら、振袖や訪問着といったフォーマルな着物を着る必要はありません。
袷(あわせ)の小紋や紬、ウールの着物など、「ワンピース代わり」に着る着物で十分です。
帯は着物に合わせて、しゃれ袋帯、名古屋帯、半幅帯などを締めます。
ただし、着物は季節感を大切にする衣服です。
初詣に着ていくならば、着物も帯も、お正月のめでたさや、新春を迎えた喜びなどが表現できる色や柄がよいでしょう。
《初詣向きの柄》
○椿、梅、南天、雪輪など、季節にふさわしい柄
○「宝づくし」「たちばな」「松竹梅」「扇子」「束ね熨斗(のし)」などの縁起のよい柄
○羽子板、歌留多(かるた)など、お正月を連想させるものの柄
《初詣向きの色》
明るさやさわやかさ、おめでたさや華やかさを感じさせる色目がおすすめです。例えば、クリーム色、サックスブルー、桜色、朱色、もえぎ色など。
渋めの色の着物を選んだ場合には、合わせる帯や小物で華やかさを出すと、グッとお正月らしい装いになります。
初詣の着物に合わせたい小物
女性の和装では、着物と帯のほかに、長襦袢、半襟、足袋、帯揚げ、帯締め、草履などのコーディネートが必要になります。
また、初詣の場合は、冬ですので、コートやショール、手袋といった防寒着・防寒具も必須です。
フォーマルの装いでなければ、小物合わせは自由に楽しめます。
柄半襟や柄足袋で個性を出したり、帯留めや髪飾りなどで季節感やお正月らしさを演出したりと、楽しんでください。
例えば、梅模様の着物に、長襦袢は竹の模様、松をデザインした帯留めを合わせて「松竹梅」を表現したりしてもおもしろいでしょう。
厄年に当たる人は、魔除け・厄除けの柄である鱗(うろこ)文様を、コーディネートの一部に取り入れるなどしてもよいでしょう。
ちなみに、手袋やマフラー、バッグなどのアイテムは、和装用にこだわることはありません。ふだん洋服に合わせているものを、気軽に着物に合わせてください。
着物に、もこもこのスヌードを合わせても、今ふうのかわいらしいコーディネートになります。
組み合わせを考える際には、「全体的に素材感や雰囲気の統一がとれているか」を気にすると、失敗が少なくなります。
着る人のセンスの生きた、現代的でおしゃれなコーディネートは、着物姿をいっそうステキに見せます。
「防寒」を極めて、快適に初詣!
「真冬に着物を着るのは寒い」という声も聞きます。
確かに、着物は構造として、身八ツ口や裾、襟もとなどが開いているため、気温が低い日や風の吹く日には、洋服以上に寒さを感じることがあります。
初詣に着物を着る際には、羽織やコート、マフラー、ショール、手袋などで適切に防寒をしましょう。
また、裾よけや肌襦袢の下に肌着やレギンスを重ね着すると、格段に防寒レベルがアップします。
その日の気温や天候、交通手段、出かける場所などによって、「どこまでの防寒レベルが必要か」を判断して、快適な初詣を楽しんでください。
《着物の防寒におすすめのアイテム》
○厚手の和装用コート:道中着や道行では寒いという日には、厚手の和装用コートがおすすめです。羽織の上には、コートを重ね着することができます。
○ネルの裾よけ・肌襦袢、ネル裏の足袋:起毛素材であるネルを使用した防寒用の裾よけや足袋は、真冬の着物コーディネートの強い味方です。
○別珍足袋、コーデュロイ足袋:冬仕様の足袋は、生地も厚くてあたたかです。
○前と後ろの襟ぐりが広めに開いた五分袖の肌着:着物は襟を抜いて着るため、ふつうの襟ぐりの形だと、着物の後ろ襟の中に肌着が見えてしまうことになります。また、袖丈が長いと、食事の際などに袖口の中に肌着が見えてしまうので、五分袖程度がベストです。
○八分丈のレギンス:十分丈だと、歩いたときに裾からチラ見えしてしまうので、八分丈くらいがおすすめです。色は、目立たないベージュがよいでしょう。
成田山の初詣記念に花むらでうなぎをどうぞ。
成田といえばうなぎ。心晴れやかなお正月、着物を着て成田山に参拝したあとは、当店でうな重を召し上がりませんか?
当店は、成田山への参道からは8分外れており、その分着物でもゆったりとした空間でお食事をお楽しみいただけます。年始は初詣のお客様の為に、懐石料理はお休みしうなぎ料理のみの営業になります。着物の似合う和のしつらえの中で、料理人が真心込めたおいしいうなぎ料理をどうぞ。
きっと、長く記憶に残るひとときとしていただけることと思います。