今日はお店で出している「とっておき」の日本酒を紹介します。
当店のお酒担当が魂を込めて仕入れたお酒です。
どれもおいしいお酒ですが、それぞれ良さが異なります。
合う料理も違ってくるので、この記事を参考に、お酒を選んでみてください。
①久保田 純米大吟醸 萬寿
~基本スペック~
原料米 :五百万石、新潟県産米
精米歩合:50%
日本酒度:+2
酸度 :1.2
新潟県が誇る、全国屈指の有名酒。
最も大きな特徴は、上品な口当たりと旨味。
和食特有の繊細な出汁料理にぴったりと寄り添う美酒。
メロンや梨を思わせる華やかな香りがありますが、
料理を邪魔せず、互いに高め合います。
冷酒でも常温でもおいしいお酒なので、
冷酒で頼んで、温度変化による味の違いを楽しむのもおススメ。
酸味が控えめなので、酸っぱい日本酒が苦手な方にも向きます。
知名度がありますし高級酒なので、接待やお祝いの席でも◎。
年配の方に特に好まれるお酒だと思います。
飲み疲れせず、いつまでも飲んでいられるので、
とりあえず頼んでおけば間違いないお酒です。
②立山 大吟醸
~基本スペック~
原料米 :山田錦
精米歩合:37%
日本酒度:+4
酸度 :1.5
福井が誇る有名酒。定番ではありますが、
地元でもなかなか手に入らないという逸品。
味の第一印象は、「ひたすらに旨味のある水」。
日本酒は、一般的に精米歩合が低いほど雑味が少なくなる傾向があります。
精米歩合37%まで磨いてあるので、その味わいはさすがの一言。
適度な香りとなめらかな口当たり、キレのいい後味は、
さっぱりとした料理に相性抜群。
食前酒にもバッチリです。
余談ですが、この酒蔵は製造したお酒をロットナンバーで管理しています。
品質を極限まで追求しているからこその対応であり、
一人の酒飲みとしては、とても信頼できる酒蔵さんだと思います。
③八海山 大吟醸
~基本スペック~
原料米 :山田錦
精米歩合:45%
日本酒度:+5
酸度 :1.2
久保田萬寿と同様に、こちらも新潟県が誇る有名酒。
大吟醸ではありますが、吟醸香が控えめ。
米のふくよかな旨味と香味が感じられます。
非常に綺麗でまろやかな印象。
ほのかに酸味が感じられ、キレがいいお酒。
日本酒度+5ではありますが、数値より辛く感じません。
微かに上品な甘味が感じられます。
お酒自体が繊細な味わいなので、
料理にそっと寄り添って、引き立ててくれる万能酒。
もちろん和食にもピッタリです。
④〆張鶴 純米吟醸
~基本スペック~
原料米 :五百万石
精米歩合:50%
日本酒度:+3
酸度 :1.5
久保田や八海山と同じく、新潟県が誇る有名酒。
一番の特徴は、味わいに芯があり、骨格がしっかりしている事。
5~45℃の間であれば、どの温度帯でも味が崩れません。
好みは分かれますが、ロックでも楽しめます。
香りは穏やかで、米の旨味を感じる一本。
淡麗ですっきりした味わいで飲み飽きしません。
幅広い料理と相性のいい万能酒。
飲むお酒に困ったら、頼んでおけば間違いないお酒です。
⑤長命泉 大吟醸
~基本スペック~
原料米 :山田錦
精米歩合:45%
日本酒度:+2
酸度 :1.4
千葉県成田の酒蔵が造る銘酒。
当店にお越しくださった皆様に、ぜひ飲んでいただきたい一本です。
日本の湧き水や地下水は基本的に軟水ですが、
成田は日本全体でも珍しい、中硬水の水が湧きます。
その水を使ってお酒を仕込むと、独特の旨味とキレが出ます。
キリっと冷やして、その特徴を感じてみてください。
ふくよかな香りと生酒由来の爽やかな味わいは、
お刺身や魚の塩焼きなど、さっぱりした料理と相性がいいです。
まずは地元のお酒で喉を潤してみてはいかがでしょうか。
⑥出羽桜 枯山水
~基本スペック~
原料米 :山形県産米
精米歩合:55%
日本酒度:+5
酸度 :1.3
出羽桜は山形県の有名酒。
本店のラインナップの中では、唯一「熟成感」があります。
カラメルを思わせる熟れた味わい。
とろりとした滑らかな口当たりがあります。
冷酒ではなく、45℃程度に温めて、うなぎの蒲焼きと合わせると、
最高の味わいが楽しめます。
うなぎの蒲焼き以外でも、こってりとした料理に合わせるのがおススメですが、
アイスクリームなどの甘いデザートとも、
意外な相性の良さを見せます。
⑦長命泉 吟醸辛口
~基本スペック~
原料米 :総の舞、総おとめ
精米歩合:55%
日本酒度:+5
酸度 :1.4
千葉の酒造好適米を使った地酒。
先ほど紹介した大吟醸とは違い、香りはやや控えめ。
味は辛口寄りで、料理の邪魔をしません。
万能な食中酒という印象。
冷酒でもおいしいですが、40℃程度のぬる燗にすると、
また違った顔を見せる、おもしろいお酒。
さっぱりした料理、特に湯豆腐や出汁巻き卵などと非常に相性が良く、
寒い季節にしみじみと味わってほしい一本です。
日本酒は、懐石料理やうなぎの味を2倍にも3倍にも引き立てます。
さて、ここまで7種類のお酒を紹介してきました。
日本酒は、料理の味を2倍にも3倍にも引き立てます。
また、その場にいる方を笑顔にし、会話も弾む
「魔法の飲み物」です。
和食は何と言っても、出汁などの繊細な旨味が特長。
辛口寄りで、淡白ですっきりと飲める日本酒を合わせると
旨味が引き立ちます。
それとは逆に、当店でおススメしているうなぎは、
濃厚な旨味とタレの味が特長。
こちらはすっきりと飲める日本酒だと、味が負けてしまうので、
重厚な旨味を持つ日本酒がおススメになります。
また、料理の温度に合わせてお酒を決めるのもいいと思います。
目の前に置かれた椀を見ると、白い湯気が立ち上ります。
本来の香りの他に、昆布やかつおの出汁の香りがします。
椀を手で包むと、温かくてなんだかほっとする。
箸で小さく切って口に運ぶと、淡白ながらしっかりした旨味があり、
その味わいに思わず笑顔になってしまいます。
旨味の余韻が消えないうちに、お酒を口に運びます。
さて、ここでキンキンに冷えた日本酒が飲みたいですか?
このように、冷たい料理には冷たいお酒を。
温かい料理には温かいお酒を合わせたほうが、
料理とお酒の一体感が高まります。
温かいお酒は、料理の出汁の旨味を引き立てます。
美味しいお酒と料理を味わいに花むらにお越しください。