土用の丑の日とは?

土用の丑の日のイラスト

土用丑の日と成田のうなぎの話

「土用丑の日」と聞くと、うなぎを連想する人も多いのではないでしょうか。土用丑の日にうなぎを食べる習慣は、日本人にとって当たり前となっていて、各家庭で食べることはもちろん、成田市のように、地域ぐるみで盛り上がりを見せているところもあります。ところで、気になるのは土用丑の日の由来。「土用」と「丑の日」にはそれぞれ意味があり、うなぎを食べる習慣は、後からついてきたものです。このブログでは、土用丑の日と、うなぎを食べる習慣が誕生した背景について説明します。

「土用」の由来

土の画像

「土用」とは簡単に言うと、「季節が変わる期間」のことです。その由来は、「この世に起こるすべての事象は、陰と陽の相反する二つの気によって生成・消滅を繰り返す」とする中国古代の陰陽思想と、「自然は、木・火・土・金・水という五つの元素で成り立っている」と考える五行思想が結びついた、陰陽五行思想(または陰陽五行説)と言われています。

五行思想の五元素は、例えば「木」は、植物が芽を出して上に向かって成長していく様子を表しているように、私達が日常使っている「曜日」とは意味が異なります(曜日は古代ローマで誕生し、太陽や月、惑星を象徴しています)。

自然現象を陰陽の関係から見る陰陽五行思想は、自然の推移を「季節」という概念で表現しました(例えば、植物が芽を出してから枯れて土に戻るまでのサイクル)。さらに、陰陽五行思想では、四季は五元素の変化によって起こるとしています。

五元素を四季に対応すると、次のようになります。

・春=木(冬の水を吸い、木や花が芽を出す)

・夏=火(照りつける太陽が、植物の成長を促す)

・秋=金(穀物が実り、収穫の時期を迎える)

・冬=水(春に必要な水を蓄える)

・各季節の変わり目(約18日間)=土用(次の季節に備えて、土壌が活発に変化する)

日本では、季節は四つというのが定番になっていますので、五つあるというのは、不思議に思うかもしれません。しかし、陰陽五行思想にとって、万物の成長に不可欠な土の変化は、季節の移り変わりを象徴する大切な存在です。

なぜ「土」ではなく、「土用」と呼ぶのか、これも多くの人が疑問に思うことではないでしょうか。「土用」という言葉は、土気(土の様子)が旺(さかん)になり、活発に働く期間(用事)を意味する「土旺用事(どおうようじ)」の略語で、季節の変わり目に見られる、土壌の変化を表現するために用いられている、というのがその理由です。

土用は、各四立(「立春」「立夏」「立秋」「立冬」)の直前にくるため、その年によって日にちが前後します。大雑把に言いますと、春の土用は4月中旬から5月初旬、夏の土用は7月中旬から8月初旬、秋の土用は10月中旬から11月初旬、冬の土用は1月中旬から2月初旬にかけてです。

このように、「土用」は、四季が五つの元素によって起こるという、中国で独自に発展した思想を反映していることが良くわかります。

「丑の日」と「土用丑の日」の由来

「丑の日」とは、十二支の2番目にくる「丑」の日を指します。1日ごとに十二支が変わりますので、丑の日は12日に1回の割合でやってきます(1年は12で割り切れないため、その年によって丑の日は異なります)。

「土用丑の日」という言葉が誕生したのは、陰陽五行思想が干支(十干十二支)と結びつき、月や日を表現するようになったことがきっかけです(干支は陰陽五行思想が誕生する前から、日付や時間、方角などを表す数詞として中国で用いられてきました)。つまり、「土用丑の日」は、土用に訪れる丑の日を意味しています。

夏の土用丑の日は、その年によって2回あります。うなぎを食べる機会が2度あるというのは、スタミナがつきそうですね。

なぜ「土用丑の日」にうなぎ?

平賀源内の絵

土用丑の日にうなぎを食べる習慣は日本が発祥で、江戸時代中期からはじまったと言われています。そのきっかけとして良く知られているのが、平賀源内(1728~1780)の「本日丑の日」説です。

あるうなぎ屋から「夏はうなぎが売れなくて困る」という相談を受けた源内。夏痩せを防ぐには、丑の日に「う」のつく食べ物が良いと、昔から言われていたことを思い出し、「本日丑の日」と書いた看板を店先に出したらどうかと、うなぎ屋に提案しました。

うなぎ屋がそのとおりにしたところ、これが大当たり。繁盛している様子を見た他のうなぎ屋も真似をして、というふうに、土用丑の日にうなぎを食べる習慣が広まっていったと言われています。

土用丑の日にうなぎを食べることは理にかなっている

土用丑の日にうなぎを食べることは、文化的な楽しみだけではありません。この習慣がはじまるずっと前から、日本では、夏にうなぎを食べることは健康に良いとされてきました。

事実、奈良時代に作成されたという『万葉集』には、大伴持家が「夏痩せにはうなぎが良い」と詠んだ歌が収録されています。

うなぎには、ビタミン類やミネラル、コラーゲンなど、疲労を回復し、夏バテを防ぐ栄養素がバランス良く含まれています。さらに、夏の土用は、暑さが厳しくなり体調を崩しやすい時期。土用丑の日にうなぎを食べることは、理にかなっているのです。

土用丑の日にうなぎを食べることは、楽しみであるとともに、体にも良いことがわかりました。土用丑の日は、スタミナをつける特別な日として、美味しいうなぎを食べてはいかがでしょうか。

花むらでは、国産のうなぎを、1本1本ふっくらと丁寧に焼いております。成田市にお立ち寄りの際は、多古米が持つ独特の甘さと、タレが程良くしみ込んだうなぎとの絶妙な味のバランス、そして、もっちりとした食感を堪能できるうな重を、ぜひお試しください。

 

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